タタミ屋さんへ勉強です。

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畳屋さんへまたまた勉強を兼ねて素材探しに行ってきました。
畳の事は納まりやデザインの種類など設計的なことはわかっていたつもりでしたが、まだまだ勉強不足でした。

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色々話を聞いていくと現在は畳の畳表は中国産の方が割合としては国産より数多く出回っており、国産の畳は一般品以上の商品に使われているとの事でした。

中国産が数多く出回っている理由は見た目がそこそこいい割に仕入れが安い為。

国産のい草は育てる初期の過程で除草剤を撒くそうですが浄化作用が強い為に、成長途中で浄化してしまい残留農薬がほとんど無く、ふだん私達が口にしているお米よりも残留農薬は少ないとの事。
なので赤ちゃんがベロベロしてしまっても安心です。

また最近はエコファーマーという減農薬の畳も出ているそうですがタタミ屋さんの説明ではい草本来の浄化作用でどちらにせよ成長過程で浄化してしまい残留農薬がほとんど無いのでエコファーマーもエコファーマー以外のい草も変わらないとの事で、エコファーマー自体は県に申請すればすぐにもらえるので一種のブランド的な物との事でした。

ただ生産者や栽培方法が比較的分かっている国産と違い中国産は農薬の使用回数や使用量もわからないとの事。

なので今後は同じお値段だと少々見た目は落ちますが(プロが見ないとわからないレベル)安心で丈夫な国産のものにこだわって使用する事にしました。

また最近は昔と違い畳の中身がスタイロフォーム断熱材と紙を圧縮したボードで作っている物がほとんどで主流なのですが、

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現在主流のスタイロフォームと圧縮ボードを使用した床

昔ながらのわらを使用したワラ床の方が倍は長持ちするとのこと。
(スタイロフォーム断熱材と紙で出来た物は15年位でへたってしまうとの事。)

しかも吸湿性能に優れていてるのでカビやダニが発生しないわけでは無いですがワラ床の方が断然カビやダニが発生しにくいとの事。

理由は断熱材やボードは吸湿効果が無い為にい草が湿気を吸い込むとボードと畳表の間で汗をかいてしまい畳表の裏はカビが発生しやすい環境になりやすいそうですがわら床の場合は畳1枚で約コップ2杯分位の吸湿効果があるのでカビが生えにくく、カビを餌にするダニも発生しにくいとの事でした。

ちなみにワラ床に使用するワラはワラ床を作る前に100度の窯に入れて熱処理をして虫や菌を殺してから使用するとの事でした。

窯

価格は畳1枚約3千円くらいは高くなるとの事ですが普段から寝床に使用されたり、時には赤ちゃんが舐めたりする畳なので少々高くなりますが出来るだけ自然に近く安心なワラ床を今後はお施主様にお勧めしていこうと思います。


今月28(土)・29(日)に構造見学会を催します。
自然素材コーナーや断熱コーナー等のブースも作っております。
ご興味のある方は是非気軽に見に来て下さい。

2011年5月23日 ブログ | コラム :